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2007.01.0722:16

お雑煮  

お正月にホテルの京都料理店で食べたお雑煮は、白味噌仕立ての丸餅雑煮。美味しかったんですけど、お正月気分がいまいちもりあがらなかった。うちは東京風、すまし仕立てで、四角い焼餅をいれます。
そんなわけで、新年も七日だけど、お雑煮を食べたくなってきたのです。寅彦の書いている「正月の雑煮の気分が出なくて、淡い郷愁」ってもんでしょうか。寅彦は1965年あたりにはもう、正月に雑煮を喰うという習慣もおおかた忘れられているのではないかとも書いていました。ところがどっこい、お雑煮の習慣は平成19年になっても残っている!!


全国お雑煮マップ
皆さんのお雑煮、このマップとおなじですか?
定番+個性派のお雑煮15
豆知識 お雑煮は語る
データ一覧

新年雑俎
    寺田寅彦
・・・土佐の貧乏士族としての我家に伝わって来た雑煮の処方は、椀の底に芋一、二片と青菜一(ひ)とつまみを入れた上に切餅一、二片を載せて鰹節(かつおぶし)のだし汁をかけ、そうして餅の上に花松魚(はながつお)を添えたものである。ところが同じ郷里の親類でも家によると切餅の代りに丸めた餅を用い汁を味噌汁にした家もあった。ある家では牡蠣(かき)を入れたのを食わされて胸が悪くて困った記憶がある。高等学校時代に熊本の下宿で食った雑煮には牛肉が這入っていた。土佐の貧乏士族の子の雑煮に対する概念を裏切るような贅沢なものであった。比較にならぬほど上等であるために却って正月の雑煮の気分が出なくて、淡い郷愁を誘われるのであった。・・・自分の子供等が今の自分ぐらいの年配になる頃には、ことによるともう正月に雑煮を喰うという習慣もおおかた忘れられて、そうしてその頃の年取った随筆家が「雑煮の追憶」でも一九六五年あたりの新年号に書くことになるかもしれない。そう思うと少し淋しい心持もするのである。

(昭和十年一月『一橋新聞』)
底本:「寺田寅彦全集 第四巻」岩波書店
   1997(平成9)年3月5日発行

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2006.12.1200:20

コーヒー哲学序説   寺田寅彦

家で美味しいコーヒーを入れる。良い香りが部屋いっぱいに広がる幸せ。

高級なお菓子と紅茶を飲む。ダージリンの香り。安らぐ気持ち・・。

でも・・・。どこか華やかさと緊張感がたりないというか、喫茶店の味と、なにかが違うような・・。寅彦もコーヒー哲学序説のなかで同じことを書いていました。


コーヒー哲学序説

・・・・・しかし自分がコーヒーを飲むのは、どうもコーヒーを飲むためにコーヒーを飲むのではないように思われる。宅(うち)の台所で骨を折ってせいぜいうまく出したコーヒーを、引き散らかした居間の書卓の上で味わうのではどうも何か物足りなくて、コーヒーを飲んだ気になりかねる。やはり人造でもマーブルか、乳色ガラスのテーブルの上に銀器が光っていて、一輪のカーネーションでもにおっていて、そうしてビュッフェにも銀とガラスが星空のようにきらめき、夏なら電扇が頭上にうなり、冬ならストーヴがほのかにほてっていなければ正常のコーヒーの味は出ないものらしい。コーヒーの味はコーヒーによって呼び出される幻想曲の味であって、それを呼び出すためにはやはり適当な伴奏もしくは前奏が必要であるらしい。銀とクリスタルガラスとの閃光(せんこう)のアルペジオは確かにそういう管弦楽の一部員の役目をつとめるものであろう。・・・・・・




あのドキドキするような華やかな風味をひきだすためには、
それなりの、適当な、前奏と、相応しい舞台が必要なのです。
2006.11.2023:14

寺田寅彦 初冬の日記から

寺田寅彦 昭和九年。

ちょうど今頃の季節のものなのだろうか。まるで今日のはなしのようであり、寺田寅彦が、そこでテレビをみながら新聞でも読んでいるような錯覚をしてしまう。それほど長くないので、もし時間があったら全部読んでみてください。

底本:「寺田寅彦全集 第四巻」岩波書店
   1997(平成9)年3月5日発行
初出:「中央公論」
   1934(昭和9)年1月



・・・緊張のあとに来る弛緩は許してもらってもいいであろう。そのおかげでわれわれは生きて行かれるのである。伸びるのは縮まるためであり、縮むのは伸びるためである。伸びるのが目的でもなく縮むのが本性でもなく、伸びたり縮んだりするのが生きている心臓や肺の役目である。これが伸び切り、縮み切りになるときがわれわれの最後の日である。・・・・

・・・夕刊第二頁をあけると、そこには、教育界の腐敗、校長の涜職(とくしょく)事件や東京市会と某会社をめぐる疑獄に関する記事とが満載されている。これらの記事がもし半分でも事実とすると、東京市の公共機関の内部には、ゆるみきりにゆるんでしまって、そうして生命を亡(うしな)って腐れてしまった部分がいくらかはあると見える。新聞ばかり見ていると東京も日本も骨髄まで腐れているかと思うこともあるが、そうでもないと思われるたしかな証拠もなくはない。世の中が真暗くなったような錯覚を起こさせるのがジャーナリズムの狙い所ではあろうが、考えてみるとどこの世界にでも与太者のユーモレスクのない世界はないであろう。そんなものにばかり気を取られていると自分の飯に蠅(はえ)がたかる。こんな新聞記事をよむ暇があったら念仏でもするかエスキモー語の文法でも勉強した方がいい。

 火鉢のそばに寝ていた猫が起きあがって一度垂直に伸び上がってぶるぶると身振いをする。それから前脚を一本ずつずっと前へ伸ばして頭を低く仰向(あおむ)いて大きな欠伸をして、尻尾(しっぽ)をSの字に曲げてから全身を前脚の方へ移動しのめらせてそうして後脚を後方へのばした。これからそろそろ庭へ出て睡蓮の池の水をのんで、そうして彼の仕事の町内めぐりにとりかかるのであろう。自分はこれから寝て、明日はまた、次に来る来年の「試験」の準備の道程に覚束(おぼつか)ない分厘(ふんりん)の歩みを進めるのである。




2006.04.3021:23

今日の地震には気がつきませんでした。

夕方のニュースで、伊豆半島東方沖で地震が発生し、網代が震度5弱だったことを知った。住職が墓石が動いてしまったのを檀家にしらせてもらったので、これから直そうと思うと話しているところだった。墓石って、中に心棒とか入っていないんですかね。地震のたびに、墓石がうごいているでしょ?昔のお墓だからなの?それとも、全然規制がないのかなあ。お参りにいったときに地震にあったら、墓石に当たっていきなり仏様になっちゃう。私は嬉しくないです。仏になるまえに、もうすこし修行したいですからね。
地震が起きるとまず、又読みたくなるのが寺田寅彦です。
今回は、昭和十年九月『婦人之友』に出ていた、

静岡地震被害見学記 寺田寅彦

の抜粋。

****    ****    ****

この横町の奥にちょっとした神社があって、石の鳥居が折れ倒れ、石燈籠も倒れている。御手洗(みたらし)の屋根も横倒しになって潰れている。 この御手洗の屋根の四本の柱の根元を見ると、土台のコンクリートから鉄金棒が突き出ていて、それが木の根の柱の中軸に掘込んだ穴にはまるようになっており、柱の根元を横に穿(うが)った穴にボルトを差込むとそれが土台の金具を貫通して、それで柱の浮上がるのを止めるという仕掛になっていたものらしい。しかし柱の穴にはすっかり古い泥がつまっていて、ボルトなんか挿してあった形跡が見えない。これは、設計では挿すことになっていたのを、つい挿すのを忘れたのか、手を省いて略したのか、それともいったん挿してあったのを盗人か悪戯(いたずら)な子供が抜き去ったか、いずれかであろうと思われた。このボルトが差してあったら多分この屋根は倒れないですんだかもしれないと思われた。少なくも子供だけにはこんないたずらをさせないように家庭や小学校で教えるといいと思われた
 これで思い出したのは、関東大震災のすぐあとで小田原の被害を見て歩いたとき、とある海岸の小祠(しょうし)で、珍しく倒れないでちゃんとして直立している一対の石燈籠を発見して、どうも不思議だと思ってよく調べてみたら、台石から火袋(ひぶくろ)を貫いて笠石(かさいし)まで達する鉄の大きな心棒がはいっていた。こうした非常時の用心を何事もない平時にしておくのは一体利口か馬鹿か、それはどうとも云わば云われるであろうが、用心しておけばその効果の現われる日がいつかは来るという事実だけは間違いないようである。

****    ****    ****

昭和九年から全然進歩してないのね。悲しいわ。
今回の地震のプレス発表をみてください。詳しいんです。
2006年4月30日13時10分ころの伊豆半島東方沖の地震について

最近一週間、伊豆東方沖では震源が浅い地震がずいぶんと起きていたのね。千葉、東北沖は、比較的深いのだよ。
関東、中部地方の最近一週間の地震活動
自動更新地震活動(最近7日間
2006.02.0709:23

天災と国防  その2

寺田寅彦の感想が少なかったので、今日はその2です。

寺田の文章の始まりの部分を取り出してみると・・


「非常時」というなんとなく不気味なしかしはっきりした意味のわかりにくい言葉がはやりだしたのはいつごろからであったか思い出せないが、ただ近来何かしら日本全国土の安寧を脅かす黒雲のようなものが遠い水平線の向こう側からこっそりのぞいているらしいという、言わば取り止めのない悪夢のような不安の陰影が国民全体の意識の底層に揺曳(ようえい)していることは事実である。・・・・・国際的のいわゆる「非常時」は、少なくも現在においては、無形な実証のないものであるが、これらの天変地異の「非常時」は最も具象的な眼前の事実としてその惨状を暴露しているのである。

とある。昭和10年のことである。非常時という言葉が今よりもずっと重い意味だったと思う。けれど、今のこの瞬間も、世界が憎しみあい、ぶつかりあって、その紛争地域に自衛隊が派遣され、北朝鮮が不気味な動きをしている。とりとめのない悪夢のような不安というのは私にもある。また、最近続いている天災の被害は甚大なものであった。関東地方に住んでいるので、マンションは大丈夫なんだろうか、震災が来たら家族は大丈夫なんだろうかと、天変地異への不安も先ごろとても強くなった。
変な宗教にひっかからないようにしなくては。それこそ、家族にとっては最大の人災だろうから。

ところで、寺田は、20世紀の世の中についてこう書いている。

二十世紀の現代では日本全体が一つの高等な有機体である。各種の動力を運ぶ電線やパイプやが縦横に交差し、いろいろな交通網がすきまもなく張り渡されているありさまは高等動物の神経や血管と同様である。その神経や血管の一か所に故障が起こればその影響はたちまち全体に波及するであろう。


義理の父、Aじいが、数年前脳梗塞で倒れた。いちど血管が切れたり詰まったりするとその後が大変だ。今までなんでもなくできていたことが、とても困難になってしまった。本人が一番もどかしく感じているようだ。いまは復活して、毎週マージャンで指のリハビリをしているのだが、やはり、もとのようには上手くマージャンパイをつむことができない。ときどきズルをして、終わったところのパイをくずさずに、そのまま積もうとするので、夫が見張っていてしっかり更地にし、ジャラジャラして、積みなおしてもらう。


「一箇所の故障はたちまち全体に波及してしまう」
マージャンパイのように積みなおせればいいんだけどな。

隠されてきた社会的重大事実が、たぶん内部告発によって日の目を見るようになってきた。毎日嫌なニュースばかりだけれど、実際のところは、以前よりまともになってきているのかな。どうだろう。
2006.02.0617:47

天災と国防 寺田寅彦

一週間ほど前のはなしになるけれど、2月1日夜の地震には少々驚かされた。息子たちも私も一様に、「や、来たか。」と身構えてしまった。
ニュースによると我が家のあたりは震度3だったらしい。しかし、もっとゆれたように感じた。
自宅の震度より納得がいかなかったのは、千葉県北西部が震源だったのに、千葉県内は震度3。神奈川県東部、埼玉県北部が震度4。

地盤のゆるさや、地面の奥深いところのプレートが関係しているのだろうか。
以前、何かの番組で、硬い地層が始まる手前のところがゆれが激しいような、
映像をみたような気がする。記憶まちがいだったらごめんなさい。
地震速報を見ながら、お風呂でばたばたすると、固いふちのところで水が跳ね返り、
大波になっているような、あんな感じなのかなあと思った。

私の大好きな作家であり、地球物理学者でもある寺田寅彦は、地震やら天災に関する随筆をのこしている。「天災と国防」もそのうちの一つである。

世界中悪いニュースばかりで窮屈で、しかも大天災が多い最近、
寺田の作品を読み返してみると、なお新しく、また、世の中が進歩しているようで、
全然変わっていないことに愕然とする。

著作権がきれて青空文庫で読める。短いので是非よんでいただきたい。
また、面白かったところなど、コメントしていただけたら、とても嬉しい。


天災と国防 寺田寅彦
1934(昭和9)年11月
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2509_9319.html

なお、以下のアドレスは、地震関連のニュース。

面白い。でも、すごく怖い。毎日毎日、ゆれちゃってるんだなあ。地殻ってどのくらいの重さなんでしょうね。
地震のエネルギーが有効利用できたら、日本は世界一の資源国なのにね。


気象庁 > 防災気象情報 > 地震情報
http://www.jma.go.jp/jp/quake/index.html

地震情報(震源・震度に関する情報)
http://www.jma.go.jp/jp/quake/quake_singendo_index.html

ホーム > 気象統計情報 > 地震・津波 > 最近一週間の地震活動 > 関東、中部地方の最近一週間の地震活動
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/weekly_map/tokyo/weekly.shtml

東京大学 地震研究所
自動更新地震活動(最近7日間)
http://eoc.eri.u-tokyo.ac.jp/harvest/eqmap/tkyMAP7.html
♪いらっしゃいませ♪


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